皆さまこんにちは、広報イトーです。
樋野友行氏によるメルセデスを主人公としたコミカライズ作品が
【月刊少年シリウス】にて連載されることが決定致しました!!
本日は樋野友行先生からのイラストとメッセージをお届けいたします。
(※クリックで大きくなります。)
現在、月刊ドラゴンエイジ(KADOKAWA)にて『屍者の帝国』を連載中。
コメント
2015年11月27日、ついに待ち望んでいたヴァニラウェアへの訪問となりました。
往年ヴァニラウェアが開発した様々なゲームを遊んできた身としては、その極彩に煌めく思い出を蘇らせるだけで、今もため息が溢れます。
当然のように、頭の隅でぼんやりと「これを作っている人達と私の人生は全くの無関係。次元が違う。もし彼らと一瞬でもすれ違うことがあるなら、それはきっと夢なのだろう」そういった一種諦めのような思いを抱いていたのです。
しかし。
よもやその夢が現実となって訪れるとは。
運命ーーー。
講談社から漫画化のコンペティションに誘って頂いた時ばかりは流石に、この言葉を信じずにはいられませんでした。
此度の大阪出張は、いわば「お伊勢参り」。
神聖なる神域までの道すがら。
幾度もこの身が震えたのは木枯らしの風に吹かれたから、だけではありませんでした。
貴重なお時間を貰いお話をさせて頂きましたのは、ヴァニラウェア代表・神谷盛治氏、「オーディンスフィア レイヴスラシル」ディレクター・大西憲太郎氏の御二方。
打ち合わせでは新旧オーディンスフィアの他にもヴァニラウェアの手掛けた数々の作品の話題で脱線を繰り返しながら大変面白いお話や、開発の苦労話などを伺う事ができました。
開発フロアのそこかしこ、スタッフの方の作業卓にまでヴァニラウェアのキャラクターフィギュアが据えられているのを発見し、心がほっこりとしたものです。
有難いことに宴の席まで用意して頂き、
少しでも多くお話を聞いていたくて2軒目もついて行き、呑めない酒を煽った記憶があります。
帰路を歩く中、神谷氏がぽつりと「あるひと言」をこぼしました。
双方酔いはかなり回っていたと思います。
その言葉がどの程度本心なのか図りかねますが、その「ひと言」で。
今までゲーム体験を通して私が勝手に築いた「神谷氏とはきっとこういう達観したものだ」という虚像は崩れ去りました。
私が「神だ」と信じる存在だって、当たり前に絶望を抱えている。
何かに希望を見出そうとしている。
その「ひと言」に、傷だらけの体躯を見せつけられたような気がして。
勝手な思い込みですが、「魂の片鱗を託された」ような気がして…。
私の胸に湧き上がる、熱く滾るものを感じながら大阪の地を後にしたのでした。
ある人は言うかもしれません。
「好きなものを描いて飯が食えるのだからいいね」と。
確かに、こんな形で関わる事は誰にでも巡ってくる事ではないし、まさに「夢見ていたこと」でした。
しかし「それが現実となること」はすなわち、この手で夢に泥を塗る可能性をも生むこと…。
最も恐れていた事でもあったのです。
ゲームではゲーム部分を邪魔しないよう最適化された物語・構成・演出がありました。
ゲームはあの形だから「完成されている」と今でも感じます。
漫画版ではヴァニラウェア監修の元「ゲームでは描かれなかった裏設定」も取り入れ、原作の印象を損ねないよう漫画らしい風味や味わい深さを加えられればと考えております。
それに「そうでなければ漫画化する意味はない。是非ゲームをお手にとって下さい、素晴らしいですから」と私は言うでしょう。
現在はゲーム販売元のアトラス、開発のヴァニラウェア、漫画版出版の講談社の厚いご支援を頂きながら鋭意執筆にあたっております。
各社にとって、この漫画化は現状、それほど大きな企画ではないかもしれないし、私個人は実際そうだろうと冷静に客観視しています。
いますがーーー。
私にとっては一世一代の大勝負。
刮目せよ、とは口が裂けても申せません。
ただ私がこの連載を駆け抜け筆を置いた時。
この漫画がヴァニラウェアやオーディンスフィアの世界をこれから知る皆様、そして既に虜になっている皆様にとって刮目に価する作品と成っていたなら…。
そこに私の願ったものもあるはずです。
以上。樋野友行氏からのメッセージでした。
連載開始時期などの続報は、「月刊少年シリウス」でお届けしていくので、ご注目ください。
皆さまこんにちは、広報イトーです。
樋野友行氏によるメルセデスを主人公としたコミカライズ作品が
【月刊少年シリウス】にて連載されることが決定致しました!!
本日は樋野友行先生からのイラストとメッセージをお届けいたします。
(※クリックで大きくなります。)
現在、月刊ドラゴンエイジ(KADOKAWA)にて『屍者の帝国』を連載中。
コメント
2015年11月27日、ついに待ち望んでいたヴァニラウェアへの訪問となりました。
往年ヴァニラウェアが開発した様々なゲームを遊んできた身としては、その極彩に煌めく思い出を蘇らせるだけで、今もため息が溢れます。
当然のように、頭の隅でぼんやりと「これを作っている人達と私の人生は全くの無関係。次元が違う。もし彼らと一瞬でもすれ違うことがあるなら、それはきっと夢なのだろう」そういった一種諦めのような思いを抱いていたのです。
しかし。
よもやその夢が現実となって訪れるとは。
運命ーーー。
講談社から漫画化のコンペティションに誘って頂いた時ばかりは流石に、この言葉を信じずにはいられませんでした。
此度の大阪出張は、いわば「お伊勢参り」。
神聖なる神域までの道すがら。
幾度もこの身が震えたのは木枯らしの風に吹かれたから、だけではありませんでした。
貴重なお時間を貰いお話をさせて頂きましたのは、ヴァニラウェア代表・神谷盛治氏、「オーディンスフィア レイヴスラシル」ディレクター・大西憲太郎氏の御二方。
打ち合わせでは新旧オーディンスフィアの他にもヴァニラウェアの手掛けた数々の作品の話題で脱線を繰り返しながら大変面白いお話や、開発の苦労話などを伺う事ができました。
開発フロアのそこかしこ、スタッフの方の作業卓にまでヴァニラウェアのキャラクターフィギュアが据えられているのを発見し、心がほっこりとしたものです。
有難いことに宴の席まで用意して頂き、
少しでも多くお話を聞いていたくて2軒目もついて行き、呑めない酒を煽った記憶があります。
帰路を歩く中、神谷氏がぽつりと「あるひと言」をこぼしました。
双方酔いはかなり回っていたと思います。
その言葉がどの程度本心なのか図りかねますが、その「ひと言」で。
今までゲーム体験を通して私が勝手に築いた「神谷氏とはきっとこういう達観したものだ」という虚像は崩れ去りました。
私が「神だ」と信じる存在だって、当たり前に絶望を抱えている。
何かに希望を見出そうとしている。
その「ひと言」に、傷だらけの体躯を見せつけられたような気がして。
勝手な思い込みですが、「魂の片鱗を託された」ような気がして…。
私の胸に湧き上がる、熱く滾るものを感じながら大阪の地を後にしたのでした。
ある人は言うかもしれません。
「好きなものを描いて飯が食えるのだからいいね」と。
確かに、こんな形で関わる事は誰にでも巡ってくる事ではないし、まさに「夢見ていたこと」でした。
しかし「それが現実となること」はすなわち、この手で夢に泥を塗る可能性をも生むこと…。
最も恐れていた事でもあったのです。
ゲームではゲーム部分を邪魔しないよう最適化された物語・構成・演出がありました。
ゲームはあの形だから「完成されている」と今でも感じます。
漫画版ではヴァニラウェア監修の元「ゲームでは描かれなかった裏設定」も取り入れ、原作の印象を損ねないよう漫画らしい風味や味わい深さを加えられればと考えております。
それに「そうでなければ漫画化する意味はない。是非ゲームをお手にとって下さい、素晴らしいですから」と私は言うでしょう。
現在はゲーム販売元のアトラス、開発のヴァニラウェア、漫画版出版の講談社の厚いご支援を頂きながら鋭意執筆にあたっております。
各社にとって、この漫画化は現状、それほど大きな企画ではないかもしれないし、私個人は実際そうだろうと冷静に客観視しています。
いますがーーー。
私にとっては一世一代の大勝負。
刮目せよ、とは口が裂けても申せません。
ただ私がこの連載を駆け抜け筆を置いた時。
この漫画がヴァニラウェアやオーディンスフィアの世界をこれから知る皆様、そして既に虜になっている皆様にとって刮目に価する作品と成っていたなら…。
そこに私の願ったものもあるはずです。
以上。樋野友行氏からのメッセージでした。
連載開始時期などの続報は、「月刊少年シリウス」でお届けしていくので、ご注目ください。